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2010/09/30

cerebral shock

こないだ、Wewakに行っていた間行けてなかった患者さんとこに訪問した。

この患者さん、20代男性で、Wewakに行く2週間くらい前に頭を木で殴られて、頭部外傷を負った人。

金曜に殴られて、土曜にオペして、月曜にPTのオーダーが出た。

左片麻痺で感覚は弱いながらあるものの、運動は完全麻痺。反射もなかった。

数日すると腱反射は出てきた。

しかし、筋収縮は全くない。起立性低血圧がでて、座位保持がぎりぎり。ROMex.とポジショニング指導だけした。

翌週は立ちくらみが改善してきたので立位訓練へ。筋収縮はないので実質、右片脚立位。

なんとか左膝のロッキングを利用して左に荷重かけたりいろいろやってみた。

患者さんも家族もいきなりの完全麻痺で、なんとか回復を願っていろいろオレに聞いてくるけど、治るとは言えず、「可能性はあるから、立ち上がり練習は継続して」と。

そうこうするうちにいきなり退院。もちろん家(離島)に帰れるわけもなくワントク(親戚みたいなもん)のゲストハウスに滞在することに。

そこに。オレが通って立ち上がり、荷重訓練など家族に指導した。

反射が強くなってきていたので、なんとなく変化はありそうだったけど、随意運動は全くないので、何とも言えず、そのままWewakへ行った。

 

そんで、3週間ぶりくらいに会いに行った。

そしたら、何と歩いてる。左片脚立位が30秒以上可能。ほぼ、ノーマルに。左上肢は若干麻痺はあるけど、かなり動いてる。

びっくりした。

患者さんに聞くとオレがいなくなって1週間くらいで動き出して、今も徐々に良くなってきてるってことだった。

TBI(頭部外傷)の急性期から患者さんを見たことがないので、この回復がすごいのかそうではないのか分からないけど、すげー。

患者さんにも家族にも可能性はある、って言っといてよかった。

ホントはおれもその場にいてその回復を見たかったけど・・・

 

りゅ

5 件のコメント:

  1. Beppin2010/09/30 19:03:00

    あんなに暑かったのが、イッキに秋です。久し振りの仕事の話。腕の見せ所とは行かないけれど、良かったね、いいお話です。心を込めることは「気」を送ることだと思います。信じて無かったけれど「気」はあるわ。実在するわ。笑わば笑え!でもあるのだわ。Beppin

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  2. >おかん
    おそらくいわゆる「気」という物質とかエネルギーのようなものはないが、「気」という概念を感じられる自分自身がいる、ということはあると思う。それは、施術者の言葉、表情、まわりの環境などすべてをひっくるめての状態。それを総体的にとらえて、ある、と言うのならそう思う。脳が感じれば、身体に変化が起こることに不思議はない。笑わないけど、表現の方法には茶々をいれたくなる。

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  3.  頭部外傷の急性期ってそんなにすごいんだね。
     てっきりAFOコースかと思ったよ。
     急性脳症後の子もすごい回復を見せる子がいたよ。
     でも戻らん子もいるし、鑑別は難しいね。

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  4. 外傷と脳卒中はやっぱり違うね…
    昔私がみてた患者で外傷いたけど、よくならなかった。
    まあ、高次脳の方にかなり問題があったんだけど。。。
    本当に分からないものだね…
    CT・MRIとかである程度場所がわかって、経過が追えれば多少予測はつくのかもしれないけど…。
    最近、がっつり治療!!って感じの患者みてないなぁ…

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  5. Beppin2010/10/06 9:38:00

    笑い~~これの一つ前のブログを見て、婆ちゃんが「そが~~に変わっとりゃあせんが~~。体重が減ったと言うのに。」
    「婆ちゃん、竜馬はその隣じゃ。」「おやマアホンニ!こりゃあ他所の人か。こりゃあスマートになっとるなあ。帰ってきて元に戻らにゃあエエナア。」「うん、うちもそう願う。」Beppin

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