初患者とfarewell and welcome party

 

金曜の昼過ぎに看護師がリハの依頼書を持って来た。

はじめての担当患者だ。

2月25日入院の高血圧を放置したための脳卒中。右片マヒで筋力強化と歩行っていう依頼。

70歳男性。

早速病棟へ行く。

病棟の看護師に聞くと、今、トイレに行ってるらしい。

カルテを見ると、何を書いてるかわからん。

つうか、医者は世界どこでもそうなのだろうか、字がきたない。

さらっと見て、バイタルの記録見ると入院当初はBP168とか。それが3日後くらいに130台に急降下。投薬したと思われる。が、昨日は100くらいに。下がりすぎだろって思ったけど、T隊員いわく血圧の測り方も適当な場合があるので自分で計った方がいいとのこと。

そうこうするうちに、家族の方に押され車いすで帰ってきた。

こっちの人は入院に家族が一人二人はずっとつき添うのが普通。とはいえ、付き添いの人の宿泊施設など無いので、そういう人は廊下とかで勝手に寝てる。

この患者さんは入院してすぐ(といっても1週間だが)なので、5人くらいの人がついていた。

 

最初はT隊員に患者さんとか家族にいろいろ説明してもらってたけど、徐々に俺も介入していった。

簡単に検査したら、DTRは±、クローヌス－、ROM問題なし、BRSでⅢ‐Ⅲ‐Ⅳ．感覚障害無さそう。

発症の正確な日は分かんないけど、1週間くらいでこの状態なら結構回復しそうと期待してる。

トランスファーと、寝返り、起き上がり、マヒ側上下肢管理の指導をしてとりあえずその日は終了。

月曜から本格的にリハ室で開始する。

本人と家族に聞くと、はっきりした年齢は分からないが70歳後半っぽい。

第二次世界大戦中には子どもではなかったって言ってた。

Bukaからボートで5，6時間かかる島から来たそうな。

発症直後にいつも俺らが乗ってるボートで外洋を5，6時間かけてきたって聞いてびっくり。

 

そのあとでT隊員のfarewell と俺のwelcome patyがあった。

とはいえ、主役は来週いなくなるT隊員。

一通りのあいさつの後に、プレゼント贈呈。

２年間の活動を証明する修了証みたいなのの贈呈。

今日は目隠しなし。T隊員の素顔は世界公開へ。

ケーキも用意され。

案の定、海外でありがちな濃いい感じの味。

軽食が用意されててしばし歓談。

T隊員が使用してたケーシーにみんなで寄せ書き。

おれはここに来てちょっとしか経ってないし、ピジン語もよくわからないけど、このパーティーでT隊員の活動が素晴らしかったことがわかった。

俺も二年後にはこんな感じで送られたい。

 

しかし、PNGはそんなに甘くない。

寄せ書きの最後の方に調子に乗った女性たちが現地語で卑猥な単語（banaposo＝とても大きいバナナの意）を書いてた。

大爆笑のなか、最後におれが書き完成。

そのあと、リハ室にて医局長、となりの営繕の人、セキュリティの人などと２次会のビール。

結構飲んで、ゲストハウスに戻って３次会。

最後はグダグダのマンギー飲みに。

結局、医局長とセキュリティとゲストハウスのオーナーはディスコに行き、営繕のおっちゃんはデロンデロンのまま、泥のように外の東屋で撃沈。

おなかいっぱいのT隊員でした。